アイデンタルクリニック院長・井上敬介。スタッフ称して「予防革命家」。予防に対する考えとそれを実行するべく取り組む勤勉さと探究心で、歯科医院の概念を変えていくために、先代の教えを進化させつつ日々歯科医院としてのあり方を追求しています。
今回は、そんな井上敬介院長にロングインタビュー。「予防革命家」といっても過言ではない、熱き想いと改革についてたっぷりとご紹介します。
アイデンタルクリニックの過去と今
アイデンタルクリニックは100年続く歴史のある歯科医院です。初代は我が国の歯科医療を開拓。2代目は歯科医療を民衆化、3代目は予防思想を広げました。
今、私の代になり、新しい技術や治療法ができているにもかかわらず、歯医者は減らない、生涯の財産であるべき歯を今日も誰かが失っていることに気がつき、先人たちから受け継いだ思想を発展させ、さらに進化させる必要があると強く感じています。
子ども予防・矯正歯科としての役目
私が院長を務めてから数年後に、当院は「子ども予防・矯正歯科」として生まれ変わり、多くの子ども達に予防の大切さを説き、歯並び改善の一翼を担うべく実行してきました。
今でも毎日の診察の中で、指しゃぶりがやめられない、いつも口を開けている、ごはんを食べるのが遅い、歯磨きを嫌がってばかり…など、パパやママから多くの悩みを聞きます。その悩みの多くは、子どもの口の機能に起因しています。時代の変化がもたらす生活習慣や食習慣の変化により、口の機能の発達不全が起こり、深刻な現代病になってきているのです。命の源である”口”の問題は「子どもの生きる力の衰え」にも直結します。
例えば、日本の子どもの90%が抱える歯並びの悪さ、これは口腔機能の衰えが原因で、口呼吸もその一因になっています。医院ではオーストラリア発の科学で口を閉じさせ、鼻呼吸に変えることで、気道が広がり、舌の位置が安定するため、あごが正しく成長し、歯列が美しくなるという治療法を取り入れています。そして口の機能不全が改善することで、全身の健康を取り戻し、姿勢の悪さやいびき、睡眠時の無呼吸症も改善されることが期待できます。
こうした口の機能の発達は、おっぱいを吸い始めの頃、つまり生まれてすぐに始まっています。子どもの口の健全な発達、健康の維持のためには0歳からのケアが重要だと感じています。来院した子どもの口の発達状況を見極め、歯並びや噛み合わせ、発音、姿勢などを唇や舌の機能トレーニングで整え、正しい歯の磨き方や食習慣の改善も指導。顔と口の発育への悪影響を取り除く、新しい矯正を提案するなど、新しい思想を浸透させるため、楽しい学びと体操のプログラムを展開しているところです。
むし歯をこの世からなくす時代に
むし歯・歯周病は正しい知識を持っていれば予防できる時代になってきています。予防できるということは近い将来、むし歯・歯周病で歯医者に治療に来なくてもよい人も増えていくということ。歯医者は治療をしなくても済むように知識を提供し、サポートしていく存在になります。
その一歩として、妊産婦歯科検診の実施や親子を対象とした歯の知識を提供する場を作り、家庭での予防を促し、必要な方には、世界最先端の技術を提供しています。口の機能の発育を伸ばし、衰えを防ぎ、生まれる前からの口の機能の健全な発達を守ります。
私たち医師や歯科スタッフは、すべての子ども、パパとママを楽しませ、心身を健やかにし、『医の知(いのち)』を、愉快にわかりやすく伝えるプロです。
歯を、生涯の宝にするために。常識を破って親子にレクチャーしたい。口を健全に発達させ、むし歯も歯周病もなくし、歯科医のいない、新世界を出現させたい。私たちの手でそれを成し遂げたい。常滑から、歯科の常識を変える。「いつか」「そろそろ」はもうおしまいです。これまでの歯科医院はガラリと姿をかえていくでしょう。
”むし歯で苦しむ人がいなくなる社会”
”削り・抜くのではなくむし歯を予防できる社会”
”むし歯の苦痛を消す。そして予防でむし歯そのものをこの世からなくす”
曽祖父、祖父、そして父と100年を超えて続いてきた「開拓思想」「予防思想」という、井上家のDNAが、今私の代になり「歯医者無用の社会構想」という未見の思想へと結実していきます。生まれてくる子どもたちのために、治療の一切必要がない社会を作る。
そして、口の問題をすべて解決し、「歯医者いらずの健康的な人生」という幸せを根付かせる。今までの歯医者の「存在意義」を見つめ直し、歯医者の仕事を「治療すること」から「治療をしないための手助けをすること」へ。
生まれてくる子どもたちのために、治療の一切必要ない社会を作っていくことが私、そして「アイデンタルクリニック」の使命でもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?治療を必要としない世の中にするために、予防というものを日々考え実践していくことがアイデンタルクリニックの4代目院長としての職責だと井上敬介は考えています。そして親子が困った時に少しでもサポートできる場所、また頼られる場所でありたいと心から思っています。この思想は現スタッフも皆同じ考えです。
むし歯のない未来を作るために、アイデンタルクリニックはこれからもあり続けます。