歯医者は今やコンビニよりも多いと言われる時代。どの市町村にも複数の歯科医院が存在します。さらに各医院に患者さんがおり、当院もそうですが、口腔環境悪化による虫歯や歯周病など各種治療を日々行っています。
むし歯や歯周病にならないために、何がその原因になっているかを知り、子どもの頃から予防していくことが大事です。今回は、むし歯や歯周病のことを知って、予防に努めていくために大事なことをご紹介します。
むし歯や歯肉炎ができる原因とは?
むし歯・歯肉炎。どちらもイメージするだけで嫌ですよね。どちらも原因として真っ先に挙げられる1つがお口の中の細菌です。細菌が増える原因は歯磨き不足や食生活の乱れによるものです。悪玉菌が増えてくると、むし歯や歯肉炎という病気が口の中に現れます。
また鼻呼吸ではなく口呼吸も悪玉菌を増やす要因として注目されています。例えば花粉が多い時期など、鼻呼吸しづらくなると比例してむし歯や歯肉炎になりやすくなりがちということですね。
またこれらは生活習慣病の一因とも言われており、口腔環境と心臓病との関係性については、いまや各メディアでも紹介されているほどです。
成人の8割がかかる歯周病
歯の病気として、歯周病という言葉を聞いたことがない方はいないのではないでしょうか?実際、テレビやCMなどでも目にする機会も多いかと思います。
歯周病の初期に現れる炎症が歯肉炎。歯肉にのみ炎症が起きている状態のことを指し、小学生の4割がかかっているという報告もあります。歯肉炎を放置して症状が悪化すると歯周炎になります。歯を支えている骨にまで炎症が進み、重症化すると歯がグラグラし抜け落ちてしまいます。歯が抜けてしまってからでは、元の歯を取り戻すことはできません。こうならないように、小さい頃から定期的に歯科医院を受診し、初期症状である歯周炎のうちに対処して、健康に戻しておくことが大切です。
炎症の原因を知り対処すること、お口にあった磨き方を学び「プロフェッショナルクリーニング」を行うことが大切です。何が自分の病気の原因なのかを知って、それに結びつく悪い習慣を取り除いていくことは、一般的な「予防」であるとも言えます。
アイデンタルクリニックの年齢別子どもの予防歯科
こうなる前に来ておけばよかった、もっと早く受診すべきだったと来院する方から言われることは、歯科医院側のあるあるです。新患の方のほとんどが悪くなった状態で来院し、治療の前に説明すると前述のようなことを口にします。
現代は、知識も研究も技術も発達し、むし歯、歯周病、歯並びも予防ができる時代です。言い換えれば「治すのではなく、治す必要のない環境を作ることができる」ということです。
子どものことで言えば、未就園児・園児・小学生と各段階によって抱える歯のトラブルは変化します。歯に限らず言えることですが、予防はより早期に取りかかれるほど将来起こりうる問題を減らすことができるため、子どもの頃から自然とできる予防を習慣づけることが重要だと言えるでしょう。
アイデンタルクリニックでは、赤ちゃんや妊娠期の記事にも書いたように、歯が生える前から関わる「パオクラブ」という教室があります。妊娠期~生後1歳の教室「パオクラブベイビー」では、必然的に口の機能を発達させる内容を伝えることが多くなります。
1歳から3歳の未就園児教室「パオクラブチャイルド」では、むし歯予防も盛り込んだお話をしています。仕上げ磨きを嫌がるなど困りごとが増えるこの時期だからこそ、歯科衛生士による仕上げ磨きのアドバイスや子どもにあったむし歯予防の方法を聞くことができます。また保育士によるお遊戯や親が一緒の歯みがきなので、歯医者は怖いというイメージを感じないようにスタッフが努めています。
3歳以上の主に園児期になると、食生活の変化が大きくなり、乳歯のむし歯を作りやすくなりがちです。また口がずっと開いていたり、赤ちゃんの頃からの指しゃぶりなどの癖が続き、歯並びを気にする親御さんも増えるのがこの時期です。そういった親子向けに、園児用の親子予防教室があり、むし歯予防の知識を親子で学んで、学んだことを実践するプログラムを行っています。参加することで歯並びや子どもの癖を知ることができます。また、必要に応じて歯並びや噛み合わせ、発音、姿勢などお口の機能訓練を行う「パオたんクラブ」に参加することもできます。
また小学生向けの予防教室もあり、こちらは授業形式。親に考えてもらうのではなくお子さん自身にむし歯予防についてしっかりと知識を身につけさせる教室となっています。親御さんの仕上げ磨きから離れたり、自分で好きなものを選んで食べたりするため、自分で自分の歯を守ることができるようにサポートするのがこの教室の特長です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
むし歯や歯周病など、歯や口の中の病気のことを知った上で、それらの原因につながっている習慣を改善すること、またそれを早い時期から行うことがとても大事なことです。クリニックでは、子どもの年齢に応じて上記のような予防教室で親子をサポートしていますので、気になる方は気軽にお問い合わせくださいね。